「最近、水道料金がやけに高くなった気がする」
「家族構成は変わっていないのに、前回より2,000円も高い」
札幌市内では、このようなご相談が年々増えています。
たしかに、2023〜2024年にかけて札幌市では水道料金の改定がありました。また、2026年10月に下水道料金の引き上げが予定されており、水道代で悩む家庭が増えています。
しかし、実際に多くの方が直面している「水道代の急上昇」は、料金改定だけが原因ではありません。札幌という寒冷地ならではの生活環境や、水道設備のトラブルが関係しているケースが非常に多いです。
この記事では、札幌市で水回り工事を行う水道局指定工事店クリアリンクの視点から、
- 札幌の水道料金は本当に高いのか
- 水道代が急に高くなる主な原因と、よくある勘違い
- 自分でできるチェック方法と、プロに頼むべきタイミング
を分かりやすく解説します。
札幌の水道料金は本当に高い?他都市との比較
「札幌は水道代が高い」と感じている方は少なくありません。
まずは、水量20㎥を2か月間使用した場合の料金を、札幌市・東京都23区・旭川市で比較してみます。
| 地域 | 上水道料金(20㎥/2か月) | 下水道使用料(20㎥/2か月) | 合計(2か月) |
| 札幌市 | 1,694円 | 2,530円 | 4,224円 |
| 東京都23区 | 2,740円 | 1,814円 | 4,554円 |
| 旭川市 | 3,190円 | 2,730円 | 5,920円 |
数字だけ見ると、札幌市の水道料金は全国平均と比べても「やや安め〜標準的」な水準です。
それでも「高くなった」と感じる背景には、次のような事情があります。
- 冬場の使用量増加
- 凍結や漏水による「見えない通水」
- 古い設備の誤作動や部品劣化
クリアリンクが現場で見ている感覚としても、「水道料金そのものが極端に高い」というよりも、
「気づかない漏水や冬の影響で一時的に高騰する」 ケースが非常に多い印象です。
水道代が高くなる主な原因【札幌で多いケース】
水道料金が急に高くなったとき、多くの方がまず思うのは「自分たちが使いすぎたのでは?」という不安です。
もちろん、使用量の増加が原因となるケースもありますが、札幌ではそれ以上に使っていないのに上がるパターンが目立ちます。
ここでは、クリアリンクが実際の現場でよく見る水道代が高くなる主な原因を、発生頻度と金額インパクトの両面から解説します。
第1位:トイレタンクからの見えない漏水
最も多いのが、トイレタンク内部の部品劣化による微量漏水です。
水が少しずつチョロチョロ流れ続けていても、見た目ではほとんど分かりません。
▼チェックのポイント
- 夜間、誰もトイレを使っていない時間帯に、トイレ付近から「シュー…」「ポタポタ…」という音がしないか確認する
- 便器内をよく見ると、常にわずかに水が流れているように見える
料金への影響目安:月+1,000〜3,000円以上
第2位:屋外散水栓の閉め忘れ・凍結破損
札幌ならではの原因が、屋外の散水栓(庭・駐車場で使う水栓)まわりのトラブルです。
こんなケースが多く見られます。
- 冬前に水抜きをしたつもりが、配管内の水が凍結→膨張→破損
- 地中の配管が割れ、見えない場所で水が流れ続ける
- 普段は使わない散水栓なのに、請求だけが高額になっている
▼チェックのポイント
- 完全に水抜きされているかを確認
- 地面が一部だけ湿っている・凍りやすいところがないか確認
料金への影響目安:月+2,000〜6,000円(長期間続くと合計数万円になることも)
第3位:洗面・キッチン・洗濯機まわりの細かな水漏れ
室内の目につきにくい場所で、少しずつ漏れているケースです。
よくある例:
- 洗濯機の給水ホースのゆるみ
- 洗面台下の配管パッキン劣化
- キッチンシンク下の蛇腹ホースからの滲み漏れ
▼チェックのポイント
- 洗面台の扉を開け、奥の方にシミやカビがないか確認
- 洗濯機の脚元や防水パンに、常に湿りがないかチェック
料金への影響目安:月+500〜1,500円
第4位:設備の老朽化による誤作動・自動通水
築年数が20年以上の住宅では、以下のような設備の誤作動も見られます。
実際の例
- 「自動洗浄トイレが故障し、1日20回以上洗浄されていた」
- 「浴室暖房の水ミスト機能が止まらず、24時間動き続けていた」
このような場合、月に数千円〜1万円近く料金が増えることもあります。
「使いすぎ」だけが原因ではない?料金急増の背景
水道代が高くなる理由は、大きく分けて次の4つです。
| 原因 | 料金の変化傾向 | 気づき方の目安 | 対処の難易度 |
| 水の使いすぎ | じわじわ増える | お風呂・洗濯回数の増加など自覚あり | 低 |
| 凍結・漏水 | 突然2〜3倍に | 壁内・床下の湿気、異音 | 高 |
| 部品の劣化・故障 | じわじわ+急増 | トイレ・給湯器の異音・誤作動 | 中 |
| 検針ズレ(集合住宅など) | 周期的な増減 | 上下階と比較して明らかな差があるか上下階と比較して明らかな差があるか | 低 |
特に注意が必要なのは、凍結や漏水が原因のケースです。
札幌では、冬場〜春先にかけて水道管の破損が起きやすく、雪解けの時期に初めて高額な請求書で気づくことも少なくありません。
クリアリンクの実感としても、水道代が2倍近くに跳ね上がったお客様の約7割が「目に見えない漏水」でした。
もしかして漏水?水道代で分かるトラブルのサイン
「生活パターンは変わっていないのに、水道代だけが高い」そんなときは、まず漏水の可能性を疑いましょう。
- 漏水が発生しやすい場所
- 床下の配管
- 壁の内側・天井裏の水道管
- 屋外の散水栓・給湯配管
- トイレ・給湯器まわりのパッキン
簡易セルフチェックリスト
| チェック項目 | サイン |
| 使用量に心当たりがないのに料金が倍近くになった | 漏水の可能性大 |
| 壁や床、天井に湿り・シミがある | 床下や壁内の配管からの水漏れの疑い |
| 誰も使っていないのに水道メーターが回り続けている | 明らかな漏水のサイン |
| 冬季に配管凍結を起こした・水が出なくなったことがある | 破裂・亀裂が残っている可能性 |
自宅でできる水漏れセルフチェックと節水対策
「いきなり業者を呼ぶのは少し不安」という方は、まず自分でできる範囲の確認から始めてみましょう。
水道メーターを使った漏水チェック方法
1. 家中の蛇口・シャワー・トイレをすべて止める(洗濯機も停止)
2. メーターボックスを開け、銀色の「パイロット(小さなコマのような部分)」を見る
3. 誰も水を使っていないのにパイロットが回っていれば、どこかで水が流れ続けているサイン
▼ポイント
- 深夜や早朝など「絶対に水を使っていない時間帯」に確認すると精度が上がる
- 給湯器・床暖房など通水系の設備はいったん電源を切ってから確認する
札幌で実践したい節水アイテムや習慣
寒冷地の札幌では、冬場ほど水やお湯の使用量が増えがちです。
次のようなアイテムを導入すると、水道代とガス代の両方に効果があります。
- 節水シャワーヘッド
- トイレ用の節水タンクボール
- 蛇口に取り付ける節水アダプター
あわせて、以下のような生活習慣の見直しも効果的です。
- 歯みがき・手洗い時はこまめに止水する
- 洗濯はまとめ洗いを基本にする
- お風呂の残り湯を洗濯に活用する
このくらい問題ないと感じてわかっていても疎かになっていませんか?ぜひ今一度小さな積み重ねを見直してみましょう。
【実例】札幌市内で実際にあった「高額請求」の原因
ここからは、クリアリンクが札幌市内で実際に対応した事例の一部をご紹介します。
「自分のケースに近い」と感じたら、早めの確認をおすすめします。
事例①:トイレタンクの劣化に気づかず、3か月で1万円超の損失
中央区・築25年の集合住宅・一人暮らし
2回連続で水道料金がほぼ倍増
深夜にトイレから小さな「シュー…」という音
原因:タンク内部のフロートバルブが劣化し、常に少量の水が流れ続けていた。月あたり約+3,800円
対応:部品交換(作業時間約15分)で解消!
事例②:散水栓の水抜き忘れで、半年間地中に漏れ続けたケース
東区・戸建て・ご夫婦+お子様
冬の間、散水栓の水抜きをしていなかった
春以降、水道料金が毎月+4,000〜5,000円に増加
原因:凍結により配管ジョイントが破損し、地中で水が漏れ続けていた。半年間で合計3万円以上のロス
対応:散水栓根元の交換と地中掘削(約1時間半)
事例③:空室アパートの床下配管にピンホール破損
白石区・賃貸アパート(空き室)
入居者不在の部屋なのに、メーターだけが回っている
原因:築30年の鉄管に小さな穴が開き、床下に水が漏れ続けていた。2か月で約+9,200円
対応:配管交換で対応(約2時間)
事例④:洗濯機の給水ホースが緩んでいたケース
北区・賃貸マンション・若い夫婦
水道料金が月4,000円台に増加
原因:洗濯機の給水ホースの接続部が緩み、接合部からポタポタ漏れ。月あたり+1,800円程度の増加
対応:ホースの締め直しとパッキン交換で即解消!
事例⑤:浴室暖房乾燥機の誤作動で水ミストが出続けたケース
豊平区・分譲マンション・60代夫婦
使用していないはずなのに、使用量が倍増
原因:浴室暖房乾燥機の「水ミスト機能」が制御基板の故障で24時間作動していた。月あたり約+6,000円の増加
対応:メーカーによる基板交換で復旧
水道料金が高くなったときに確認したいポイントと相談の目安
水道料金がいつもより明らかに高くなったときは、「自分で確認できること」と「プロに相談したほうが良いライン」を見極めることが大切です。
まず自分で確認したいチェックリスト
次の項目に1つでも当てはまる場合は、漏水や設備トラブルの可能性があります。
- 2か月連続で水道料金が上昇している
- 蛇口やトイレを使っていないのに「水の音」が聞こえる
- 洗濯機・シンク・洗面台の下に濡れやシミがある
- 冬に散水栓の水抜きを忘れたことがある
- 水道局から「漏水の疑いがある」と連絡を受けた
- 家中の水を止めても、メーターのパイロットが止まらない
プロに相談した方が早いケース
次のような場合は、ご自身だけで原因を探すより、専門業者に一度相談することをおすすめします。
- 水道料金が前回より2,000円以上高くなっている
- メーターは回っているのに、どこで漏れているか見当がつかない
- 散水栓・床下・天井裏など、自力で確認しづらい場所に心当たりがある
- 給水音がずっと止まらない、メーターがゆっくりでも回り続けている
クリアリンクでは、症状に応じて「電話のアドバイスだけで対応可能か」「実際に伺った方がよいか」を切り分けてご案内しています。
札幌の水道トラブルを防ぐ、年間メンテナンスのポイント
札幌特有の水道トラブルは、事前の対策で防げるものが多いのが特徴です。
季節ごとに、次のようなポイントを意識しておくと安心です。
春(3〜5月):冬のダメージをチェックする時期
- 散水栓・屋外水栓の凍結破損がないか確認
- 水道料金の明細を見て、冬場と比べて異常がないか確認
- トイレ・浴室など、冬場によく使った設備の点検
「3月の請求が急に高い」という場合、1〜2月の凍結トラブルが原因になっていることが多いです。
夏(6〜8月):使用量が多くなる時期の節水
- シャワー・洗濯回数の見直し
- 節水シャワーヘッドや蛇口アダプターの導入
- 地下配管や散水栓まわりの漏れチェック
冷房費よりも、水まわりの使い方を見直した方が節約効果が大きいご家庭もあります。
秋(9〜11月):凍結防止の準備期間
- 散水栓の水抜きと閉栓確認
- 屋外給湯器や露出配管の保温材チェック
- 凍結しやすい場所の把握と対策
凍結トラブルの多くは、「あと一歩の準備不足」で起きています。
特に11月は、対策をしておくかどうかで冬場のリスクが大きく変わります。
冬(12〜2月):凍結を防ぎつつ、早期発見を意識
- 水道管の保温・メーターボックスの断熱
- 就寝前・外出前の水栓締め忘れチェック
- 水が出づらい・音が変だと感じた時点での早めの相談
「何もしないで冬を越す」のは、札幌ではリスクが高いと言えます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 水道代が急に高くなったとき、最初にするべきことは?
A. まずは水道メーターのパイロットを確認しましょう。
家中の水を止めた状態でもパイロットが回っていれば、どこかで漏水が起きている可能性が高いです。
Q2. トイレや蛇口の「少しの水漏れ」でも水道料金は上がりますか?
A. はい。タンク内や蛇口の「チョロチョロ漏れ」は、月に数千円単位の差になることがあります。音がしない漏れもあるため、「使っていないのに高い」と感じたときは点検をおすすめします。
Q3. 札幌市の水道料金は、全国的に見て高い方ですか?
A. 単純な料金水準だけで見ると、札幌市は全国平均と比較して「やや安め〜標準」程度です。ただし、凍結対策や老朽インフラの維持費、冬場の使用量増加などにより、「高く感じやすい」環境ではあります。
Q4. 業者への相談は有料ですか?
A. クリアリンクでは、電話での相談・症状のヒアリング・セルフチェックのご案内は無料です。
現地訪問診断も、通常は無料で対応しています(一部、夜間・繁忙期などは事前に費用をご説明します)。
Q5. 春になってから水道代が高くなったのですが、冬の影響はありますか?
A. あります。冬の凍結による配管破損が、春になってから水漏れとして表面化するケースは非常に多いです。春の請求書が急に高くなった場合は、冬場の凍結トラブルの有無も含めて確認しましょう。
まとめ〜札幌の水道代トラブルは早めに気づくことが重要〜
札幌市の水道料金は、単なる単価の問題だけでなく、
- トイレタンクや蛇口の微量な漏水
- 屋外散水栓の凍結破損
- 床下や配管内部の劣化
- 給湯器・床暖房など設備の誤作動
- 冬場の使用増加と、節水意識の差
といった要素が重なりやすい地域です。「前回より少し高いだけだから」と放置すると、気づかないうちに数万円単位の損失になっていたというケースも珍しくありません。早めに原因を確認することが一番の節約につながります。
札幌市内の水道トラブルでお困りの際は、水道局指定工事店のクリアリンクまで、お気軽にご相談ください。
電話だけで解決できるケースも多くあります。

